鎌倉古民家の硝子戸は、昭和19年の建築当初から使用されている木製建具が現役で活躍している。
さらに硝子も建築当時のもので、現在の製法と異なるため、揺らぎがあり光の質が非常に美しい。
しかしながら、ガラスを押さえている木が痩せて、ガラスがグラグラと動き隙間もあいていた。
そこで、このガラス押え交換することにした。
ガラス戸は8枚。ガラス押えは1枚に4つあるので、全部で32本というボリューム。
このガラス押えを、手持ちの松の根太材から切り出して作ることにした。
バンドソーで均等な厚みにカット。
ルーターを仕込んで落とし込みの段差を削る。
道具のセッティングには時間がかかるが、一気に大量に製作できる。
一枚一枚の断面はこのような段差を付けている。
そして、硝子押さえを外して、新しい硝子押えを固定していく。
際カンナで段差の深さを調整しながら固定していく。
新しい硝子押えは白いが、すぐに同化していくと思う。
ただ、これはこれで、丁寧に直した雰囲気というのも良いものである。
そして、完成。
およそ2日掛かったが、これで、ガラスが落ちることもなく安心。
なんだかイイ感じの味わいがある。
古いビンテージ品は新品を超越した輝きがあり、どんな新製品も手入れされた古いビンテージ品には敵わない。
ついでに、木製の雨戸も水洗いした。
なんだか、雰囲気が良くなった鎌倉古民家で、ちょっと嬉しい。
コメント