東京にある昭和築の木造賃貸アパート、通称「昭和木賃アパート」でもある、東京ビンテージアパートメント。
先日の退去確認時、ぐる~っと 一周チェックした際、屋根の劣化を発見。
歩いた跡が付き、チョーキングしまくり。
塗膜も部分的にパリパリと浮き上がっている。
この屋根の下の部屋は、以前天井材を取っ払い、スタイロ入れて杉の野地板で化粧した梁の見える空間へリノベした。
木賃アパートって新築以上にカッコ良くなるんですよね~ プレカットではない丸い梁とか良いですよね~。
工事を行った夏、屋根からの輻射熱が凄かった!
スタイロを入れて、まあ良い感じに仕上がったのではありますが。
今回、さらに輻射熱を抑え、快適にするべく屋根の塗料を選定。
カタログを見るといろいろなシリーズと色がある。
サーモアイ4F こいつはフッ素塗料で超光沢で高耐久
サーモアイSi よく使われる塗料
サーモアイUV 安いアクリル系塗料
。。。
とあるが、塗る工程はそれほど変わらなそうであった。
値段は、1缶サーモアイ4Fが約5万円、サーモアイSiが2.5万円、サーモアイUVが2万円
結局、サーモアイ4Fの高級塗料の挑戦を決断。
サーモアイ4Fはフッ素系の塗料で、超光沢で高耐久。耐用年数も15~20年。親水性が高く、テフロン加工されたフライパンのように汚れもスルリと落ちるとか。
さて、サーモアイ4Fの高級塗料、サーモアイSiの通常塗料と比べても材料価格の差は高々2.5万円で、今回は工事の手間の方が大変なので、せっかくならということで。。。
デメリットとしてコスト以外に、塗膜が固く割れやすいという事もあるようで、塗った後はあまり屋根に上がらないように。。。
あ!、ちなみに、1缶で50m2濡れるので、今回の屋根はちょうど1缶でOK。
Day1(ケレン~下塗り)
初日、5月なのに27℃予想という過酷な状況。
ケレンから開始。
パリパリと浮き上がった塗膜を剥がしていく。
そして、チョーキングした塗膜をヤスリで落としていく。
午前中いっぱいでケレンは何とか完了。 午後、下地材を塗っていく。
下地材は、錆止め材であるが、白い色をしていて、遮熱性能を高める中間反射層としても形成される。
先ずは、凹凸のある部分を刷毛で攻める。
ローラーで仕上。
Day2(中塗り)
2日目は、最初ケレンから。
錆止めが乾くと、少し浮き上がった塗膜があったため、ケレンで落とす。
そして、遮熱塗料を塗る。この日も暑い。25℃予想。
奥から塗ってきているが、白さが際立つ!
そうそう、今回選択したのは「クールホワイト」という白色!
デザイン的には、ん~?って感じ。デザインからは絶対選ばないし、この色はカッコよくない。
では何故クールホワイトを選んだかというと、、、、、
クールホワイトの全日射反射率は91.0%、近赤外反射率は87.8%
もっとダークなクールコーヒーブラウンというカッコいい色は、全日射反射率は31.0%、近赤外反射率は61.48%
色によって、反射率が全然違うのである。
遮熱性能だけでいったら、反射率が高いほど良いわけで、最も良い色を選んだというわけである。
ちなみに2番目に良いクールパールライトという色でも、全日射反射率は75.9%、近赤外反射率は85.0%というから、クールホワイトは全日射で10%も高いので、ダントツ?(近赤外だと2.8%なので変わらない?)、の遮熱性能を誇る色なのです。
ということで、クールホワイトを塗った面を見ると、まぶしすぎて、まともに見る事が出来ない色なのです。
ものすごく、ギラツイて攻撃的な色である。高いビルの人たち、すみません。。。
Day3(上塗り)
さて、本日、上塗り作業。
気温は20℃程度で快適なペンキ塗り日和
ペンキは2液性なので、硬化剤を混ぜる。
サーモアイ4Fは1液が13.5kg、2液が1.5kgで売られていて、9:1で混ぜる。
計りの上にペンキバケツを載せ、1液3.6kg入れ、2液0.4kg入れる、これで、ちょうど4kg。これに、シンナーを5% 0.2kg入れて混ぜるとちょうど良い。
混ぜるのは、すのこの様な板を揺すれば簡単に混ざるので楽ちん。
どんどん塗っていく。
そして、完成!
ビルが反射して、うっすらと写り鏡のようである。
右が、今回塗った屋根。
左は、、、、、
実は、左は、以前、もの凄-く劣化していたため上貼りした屋根。
その際、空気層を挟んで上貼りしたので、意外にも涼しい室内なのである。
輻射熱を防ぐにはいろいろな方法があるのである。
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