スマイル代々木、スマイル建築士

教科書

 

衝撃的な塔屋!

 

友人のBE-FUN DESING 進藤さんの新築、スマイル代々木に遊びに行きました。

コロナが明けたら、テントの様な塔屋を見ながらビアガーデンなんて最高!

こんな尖った塔屋デザイン、初めて見た!こんなの無いよな~と思ったら、、、、、

 

あれ、奥のビルとリンクしている?????

そう、丹下健三設計の新宿パークハイアットの塔屋とリンクしているのである。

あなたが建築オタクなら、

丹下健三とのリンクを味わえるという何とも贅沢なこの屋上って最高ではないか!

 

そして、建物外観はプレーン

武骨な鉄柱&ポリカ屋根

しかも、かなり細身の鉄柱で面白い。

ついつい、溶接部に目が行くDIYオタクな自分が怖い。

 

螺旋階段横のルーバーはというと。。。

 

本来、ここには使わない部材、軽鉄Cチャンかダクトか?

こんな感じで、細部を見ていくと、インダストリアル感があるあるなのである。

(普通の人には分からないのではあるが。。。。)

 

 

中は有機的。部屋の形といい、設備といい、素直ではない。

こうして、ああして、こうなった。

という感じの、有機的な要素が多く面白い。

キッチンは、構造用合板の建材感マンセーで作り込まれている。これ、かなりイケてる!

 

 

何ここ? 的な不思議なブースがしつらえられている場所。

この場所、進藤さんには凄い未来構想が見えている。詳細は本人に聞いてみて。

 

敢えて不安感を煽る謎の空間。さて、問題。ここ、何でしょう?

 

ここは、以前も見せていただいた、別の建物。

進化していた。

既存サッシを取り除きアルミ枠を残して、そこにデッキ材で枠を作り、その中に再構築された窓やドア。

こんなアイディアどこから?

と、本当に思う凄さ。

 

イイ感じに尖った事務所小屋。

 

角を開放したい気持ちに共感。角を開放すると部屋が外になる。(。。。感じがする)

 

そして、バーカウンターで、歓談。

 

バーカウンターの上のドアを閉めると簡単に閉店できるというアイディア。

 

さてさて、進藤さんの目下の懸念点は、若手建築士。

どうやら、現在の若手建築士に多いのが、凄い建物を作りたいというモチベーション。しかしながら、その凄い建物とは、人のお金で仕事を受けてやる仕事で、出来上がった建物は芸術的で、たぶん斬新な建物で、たぶん大きな建物で、竣工写真を撮って、どうだ!的な。そんなモチベーションで建築士になる人が多いのだそうだ。

それはそれで、確かにすごいのであるが、お金の話をすると、みんな逃げたがるのだそうだ。だから、人の仕事を受けて仕事をし、自分でお金を作って建物を建てるという事はしたがらないそうなのである。でも、こういった事だけしていると、最終的にはお金で行き詰ることも多いのだそうだ。

だから、いろいろな手があることを自らの実戦経験をもとに伝えていきたいと語っていた。

 

この話、ものすごく共感した。

 

少し違う話ではあるが、最近気づいたことがある。

最上級レベルの大工さんが考えているモノづくりについてである。

材木の加工には3つのポイントがあるのだと思う。

  1. 見えるカタチを作る
  2. 見えないカタチを作る
  3. 未来のカタチを作る

見えるカタチを作るのは、実は簡単。いろいろな道具を使えば素人でも簡単にカタチは作れる。ただ、大工さんは刃物を研いで細胞レベルで細胞を潰さない加工をする。その為、日々メンテされた高価なカンナで仕上げる。それにより、水をはじき、耐久性が上がる。細胞レベルを肉眼で見る事は出来ないので、道具をケアすると同時に、技術を身に着ける。これが見えないカタチ。そして、加工した木材を組み合わせたあとの何十年レベルの時間的な反りを考え、最適な材料を持ってくる。その為には、真っすぐな木材よりも、敢えて右に反りやすい材料と、左に反りやすい材料を組み合わせたりして、何十年も強度を保ち、さらには強度が上がる組み合わせを使う。

建築も同じなのだろう。今のような簡単になんでも手に入る時代だからか、若手建築士は見えるカタチに執着したがるのであろう。

どうか、未来のカタチを形づくる建築士を増やしてもらいたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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